栄光の強み

子どもたちの未来、教育の未来を考えるにあたっては、AIの進展がよく語られます。
教育業界に身をおき子どもたちに日々接している私たちにとって、ニューヨーク市立大学大学院センター教授キャシー・デビットソン氏の発表した「2011年にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65％は､今は存在していない職業に就くだろう」といった内容であったり、野村総合研究所とオックスフォード大学のマイケル A. オズボーン准教授が発表した「日本の労働人口の約49％が、技術的には人工知能等で代替が可能である」といった内容は大変衝撃的なものでした。この他にも、たとえば世界大学ランキングの上位には日本の大学が入っていない事実や、国際学力調査「PISA」においては、日本の子どもたちの学力は中間層が減り、できる子とそうでない子との学力の格差が広がっていっている事実などは、急速に進むグローバル化やますます激化していく国際競争の中で、子どもたちがどう生きていくか、生き抜いていくかに直結する一大事です。

このような時代に子どもたちが適応し、生きていくためには、主体的に判断をする力を身につけ、多くの情報に触れてたくさんの経験を積み、多様な社会の中で自分を位置づけていく力を養っていく必要があります。 時代ごとのニーズの変化に適応し、常にお客様が求める学習サービスを提案し追求し続けてきた私たちこそ、率先して取り組まなければなりません。

そして2020年、これらの力を身につけるための代表的な教育改革である｢大学入学共通テスト｣がセンター試験に代わって始まっています。大学入学共通テストでは、これまでの知識を重視した選抜から、思考力･判断力･表現力を評価する内容に変わっています。また、総合型選抜など多くの大学で多様な選抜方法が取り入れられています。子どもの数は減少していますが、その一方でこのような入試改革への意識の高まりから、学習塾の利用が増えてきています。家庭における子どもの数が減ったことにより、子ども一人に対する教育支出は多くなっており、私国立中学受験者数が増加し、私たちが指導でお預かりする学年も低年齢化していることからも、私たち民間教育に対する期待の高さが伺えます。

公教育と民間教育は、今後、ボーダレス・シームレスになっていくことが予想されます。時代や人々が要求するサービスの多様化・スピードにいまの教育体制が応えていくには、私たち栄光を含めた民間教育が果たす役割は想像以上に大きく、私たち自身の使命感や社会貢献意欲、そして何よりもチャレンジ精神が重要になっています。

学習塾といえば、以前は講義を中心とした一斉授業や個別指導というイメージでした。新型コロナウイルス感染拡大を経た現在では、オンライン双方向授業など新たな指導方法が定着し、学習塾に通う以外の選択肢が広がっています。

さらに、グローバル化や少子高齢化、AIの進展などの社会環境の劇的な変化に伴って、教育業界へのニーズは、単なる学習指導から発展し、予測のつかないこれからの社会において、様々な課題に対して多様な人々と協働して問題を解決していくことができる子どもたちを育てる方向に変わりつつあります。

これらを踏まえて、Ｚ会グループが理念に掲げる「最高の教育で、未来をひらく。」に沿って、社会の革新と発展に貢献できる人材を育成してまいります。

私たち栄光は、1980年の創業から40年以上を経た現在、直営学習塾では日本最大級の規模を誇り、首都圏を中心に全国に520教室（東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、茨城県、栃木県、宮城県、京都府ほか。2022年3月現在）を展開しています。

栄光は「学ぶ力が未来を創る。」を指導方針に掲げ、多様な教育サービスを提供しています。40年以上にわたり、多くの方々にご支持をいただいていることは、私たちの誇りです。多くの子どもをお預かりする重い責任を負うとともに、お客様の数だけ、私たちにも学びがあります。つまり、栄光の職員には多くの成長の機会があり、その学びを未来に活かしていくことができるのです。

私たち栄光は、幼児から社会人に至るまで幅広い顧客を対象とする総合教育グループ「Ｚ会グループ」の一員として、15,000名を超える社員やスタッフとのシナジーやスケールメリットを活かしながら、今後も日本の教育に、そして世界の教育に大きく貢献する存在を目指して前進し続けます。

私たち栄光は、民間教育機関の中でも「学習塾の組織化」に早くから着手し（1980年7月に株式会社を設立）学習塾を組織として整え、従業員の育成に注力してきました。その結果、一人ひとりの学びに対する最適な学習サービスの提供や、教室環境の整備、商品ラインナップの充実など、お客様の課題やニーズに細やかに対応したサービスや商品の開発を可能にしました。

時代ごとのニーズの変化に適応し、常にお客様が求める学習サービスを自由闊達な社風の下で提案し、追求してきたことが、現在の多様性を形づくってきたともいえます。

• 「栄光ゼミナール」首都圏を中心に約200教室以上を展開、中学・高校受験指導を行う進学塾。

• 「栄光の個別ビザビ」生徒一人ひとりと丁寧に向かい合うことを第一に考えた、個別指導専門塾。

• 「大学受験ナビオ」専任ナビゲーターと志望校別授業で志望校合格をめざす高校生専門塾。

• 「EIKOH LiNKSTUDY」中学・高校・大学受験対策を行う、双方向オンライン指導の進学塾。

• 「Ｚ会エクタス栄光ゼミナール」独自カリキュラムと指導法で筑駒・御三家・駒東中合格を目指す最難関中学受験専門塾。

• 「E-style produced by 栄光ゼミナール」公立中高一貫校と最難関都立高校受験対策を行う小中学生向け進学塾。

• 「栄光サイエンスラボ」科学実験を通して論理的思考力や表現力、創造力を養う科学実験専門教室。

• 「栄光ロボットアカデミー」ロボット製作＆プログラミング専門教室。

• 「VAW栄光ハイスクール」中学卒業後の積極的な進路選択ができる通信制高校サポート校。

など、上記のように業界に先立って新たな商品を開発し、かつ組織的、スピーディーな教室展開を行ってきました。

このように、私たちは民間総合教育グループとして、各社員の知恵と知識を結集して、教育の新しいフィールドにチャレンジし続けます。

私たち栄光は、商品品質・接客品質・環境品質の向上による顧客満足度向上と、個人力と組織力の強化に本気で取り組んでいます。品質の向上による持続的かつ安定的な事業成長の実現を目指し、個人力の強化を目的とする人事制度の導入、教室の品質基準の明確な設定と、授業力・接客力の向上を目的とした各種研修の体系化などを行っています。

このようなしくみの構築と、チームで協働していく取り組みを通して、私たち栄光の一つひとつの教室、そして、一つひとつの授業を輝かせることで、顧客満足度を高めます。子どもたちの教育に対する社会の関心や、保護者の皆さまの教育に対する熱意はより一層高まっています。だからこそ、そのニーズや思いに応える、教育に情熱を持った多くの仲間たちがいま私たち栄光には必要なのです。

資格取得や通信教育、英会話スクールや企業向け教育研修などを広く含めた「教育業界」全体の市場規模は約2兆8,000億円、そのうち、学習塾・予備校の市場規模は約9,700億円と推定されています（※矢野経済研究所調べ）。2020年度は新型コロナウイルス感染拡大により、業界全体が大きな影響を受けましたが、市場規模は回復を遂げています。大学入試改革に代表される社会全体における教育への期待の高まり、新型コロナウイルス感染拡大を機に開発された新たな教育の推進から、当面の間は右肩上がりの成長を予想しています。

栄光においても、新型コロナウイルス感染拡大を機に、構造改革を前倒しで実施し、顧客満足を短期～長期に獲得していくことで収益改善を達成。生徒一人ひとりを丁寧に指導するノウハウの強みを活かした合理的な受験対策を実現する進学塾としての事業強化の取り組み（合格実績へのこだわり、指導内容の充実、教室環境のリニューアル等）の効果が表れています。また、中学・高校・大学受験対策を行う、双方向オンライン指導の進学塾「EIKOH LiNKSTUDY」を新たに立ち上げ、「全国の生徒へ、全国の第一志望へ」をブランドプロミスに、高品質な授業を提供しています。

幼児から社会人に至るまで多様なサービスを有する総合教育グループ「Ｚ会グループ」のシナジーやスケールメリットを活かし、教育サービスに対する更なる投資による事業領域の拡大とその内容の充実を通して、他社の追随を許さない業界のリーディングカンパニーとして、最高の教育サービスの提供を実現していきます。